伝承薬事典

オウバク

  • 健胃
  • 整腸
使用部位

ミカン科のキハダの周皮を除いた樹皮(生薬名:オウバク)

説明

オウバクエキスはオウバクの水製エキスで、百草丸の主成分である。苦味健胃・整腸・下痢・消炎・腰痛・収斂薬などに用いられる。オウバクは神農本草経(※)の中品に収載され 漢方の要薬でもあるが、日本でも古くから胃腸薬や外用薬として民間療法に用いられてきた。皮部が黄色いことでキハダと名付けられた。エキスは暗褐色で、特異な臭いがあり、味は極めて苦い。成分はベルベリンなど。

※神農本草経(しんのうほんぞうきょう):中国最古の薬物書。上、中、下の三品に分類。上品は毒が少ないので長期服用可。中品は毒の有無を知り適宜服用。下品は毒が多いので長期服用は慎むとある。

  • キハダの花
  • キハダの実
  • キハダの内皮

写真はすべて「昭和大学薬用植物園 磯田進先生」の提供です。無断使用を禁じます。

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