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生薬の話

インタビュー撮影『日野の伝承薬』

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今年の夏は、8/13日のお盆の入りの夕方から激しい雨に見舞われ、降り続く雨に地盤が緩み、いたる所で土砂災害が発生し、こうして無事でいられることが、当たり前ではないことに気付かされています。

 

8/22日の日曜日、当社のウェブサイトの立ち上げ時からお世話になっているマーグスタジオ主宰の高森ゆき子さんが、奈良井宿を背景に『日野の伝承薬』をテーマとする動画撮影のため、奈良井店にお越しくださいました。

高森さんが撮影及びインタビューアー、それを受けてお答えをするのが私で、画像は編集をして仕上げるとのことです。

よい動画にするために、互いに無心になって「ああしましょう。こうしましょう。」と言いながら、何度も撮り直しをしましたが、とても楽しいひと時でした。

その中で語った内容を以下に紹介いたします。

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高森:『日野の伝承薬』について撮影をします。それでは、井原さん、どうぞ。

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井原:私は今信州木曽の旧中山道のこの奈良井宿で暮らしていますが、生まれは隣村の藪原宿です。藪原の生家は、「信州のはらぐすり」「万病に効くはらぐすり」と言われた苦い苦いお腹の薬「百草」を江戸時代の後期から製造・販売してきた「日野屋」という屋号の家です。

高森:「百草」とは、どのような薬ですか。どのように作りますか。

井原:木曽は、森林王国と言われるほど自然が豊かで、古くから薬草の宝庫でもありました。特に木曽御嶽山の麓には「百草」の原料となる良質なキハダが産出し、この落葉高木のミカン科のキハダの外皮を剥がした内皮を薬用に用います。まず、この内皮を切り刻み、水を入れて煮出します。この煮出したエキスをオウバクエキスと言いますが、煮詰めてドロッとした塊とし、それを平らな板の上に置いて、板状に展延します。それに筋目を付けて作るのが「百草」です。

高森:いつ頃から作られたのですか。

井原:江戸時代の後期からです。製法を最初に教えてくれたのが、御嶽信仰の行者さんで、麓の村人は、家族や牛や馬などの家畜の健康管理のため、山からキハダを採ってきて煮出して常備薬としたのです。大変よく効くので御嶽登拝の信者さんや街道を旅する人々の土産物として販売するようになり、全国に広まりました。

「良薬は口に苦し」とありますが、この信州木曽の民間伝承薬「百草」は、まさに苦味が特長の胃腸薬です。弱った胃腸にゆっくり、じっくり働きかけ、胃腸全体の調子を整えます。

高森:キハダは日本最古の生薬と言われていますね。

井原:縄文人の居住跡からクリやカシの実と一緒に発掘されました。その状態から縄文人がキハダの薬効を知っていたと思われ、考古学上確認された日本最古の生薬と言われています。

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高森:「百草錠」について。

井原:「百草」は、オウバクから抽出したオウバクエキス100%の乾燥エキス剤ですが、飲みにくいのが難点で、錠剤化し平成28年に発売したのが、「百草錠」です。胃腸が弱くちょっとしたことで下痢をしたり、下痢や便秘を繰り返してしまう症状の方に適しています。腸内環境を整えながら下痢を伴う胃腸の不具合を改善します。

高森:「百草丸」は。

井原:昭和30年頃、百草のオウバクエキスに6種類の粉末生薬を配合して丸剤としています。日頃の胃腸の健康管理のためのセルフメディケーションとして適した薬です。

高森:「普導丸」について。

井原:7種類の生薬を無駄な処理や加工を加えず、ごく自然に混ぜ合わせて丸剤にした乗り物酔い・めまい・気分不快などの時に服用していただく薬です。「病気になる前に治す」という、未病医学の考えが活かされた予防薬です。「ちょっと変」と思われたら服用してください。昭和42年から販売しています。

高森:それでは、最後に一言。

井原:百草百草錠百草丸普導丸は、天然の生薬を用いて作り続けてきた民間伝承薬です。伝統的であっても、新しい息吹を加え、より良い製剤として皆様にお届けしたいと思っています。

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