生薬の話
初めての方に百草、百草丸、普導丸

連日の猛暑も和らぎ、少しずつ秋の風情を感じる木曽谷です。朝晩は涼しくなり、木々の緑色も落ち着き、黄色い葉も見られるようになりました。
御嶽山の夏山も9月3日の閉山祭によりひと区切りを迎えます。多くの皆様に弊社店舗へお越しいただきましたこと、心より御礼申し上げます。お客様の笑顔やお言葉に大きな力をいただき夏の期間を過ごさせていただきましたこと、社員一同これに勝る感謝はありません。様々な心に残る記憶をいただき、今年も素晴らしい夏山でありましたこと、皆様のお陰と心より感謝申し上げます。
さて、夏の期間、店頭で勤務しておりますと、初めて百草、百草丸、普導丸を目にするお客様とお会いします。「百草・百草丸をご存知ですか?」「いいえ。知りません。何ですか?」「信州木曽の伝統薬でございます。」のやり取りから始まるお客様との対話は、いつも楽しくワクワクといたします。お客様のご反応やご感想を知り、お考えやご関心事を教えていただき、お返しした返答へ新たなご質問をいただき、新鮮な気づきをいただく瞬間の積み重ねは、何にも代えがたい宝のようなものであると感じます。また、お一人でも多くの方々に、これらの伝統薬を知っていただけることは本当にうれしいことです。ワクワクしながら沢山お話し、盛り上がり、気づくとあっという間に一日が終わっていきます。
このような日々の中で、初めて百草、百草丸、普導丸に出会われるお客様が、よくご質問いただく事項があります。これらのご質問と回答を改めてQ&Aとして下記にご紹介したいと思います。
●百草【第2類医薬品】について
Q:百草って何ですか?
百草は、古くから伝わる信州木曽の伝統薬です。消化不良による下痢や食あたり、吐き下し、水あたり、くだり腹、軟便を速やかに改善する胃腸薬です。百草は、ミカン科の落葉高木キハダの周皮を除いた樹皮「生薬オウバク」を裁断し、熱水で煮出し煮詰めた板状の乾燥エキス剤です。その由来には諸説ありますが、江戸時代に御嶽山を開山された修験者の方またはその高弟が、村人に製法を伝えたのが始まりとの説があります。古くは「木曽御嶽の御霊薬」「万病に効く腹薬」と呼ばれ、多くの方々にご愛用されてきました。
Q:どうやって飲むのですか?
百草は板状の乾燥エキス剤です。百草の表面には縦横に筋目を入れており、それに沿って割っていただくと、1回量を取り出していただけます。(板チョコレートを割ってひとかけらを取り出すようなイメージです。)1回量を湯または水で服用ください。
Q:水に溶かして飲むのですか?
いいえ。1回量をそのまま湯または水で飲み込んでください。
Q:飲み込むのは大変ではありませんか?
初めての方はご不安に思われることもあるかもしれません。もし1回量が大きく飲み込むのが大変とお感じになる場合は、更に小さく割ってから服用ください。慣れると特に問題なく服用いただける方が多いようです。慣れてきて大丈夫と思われたら、1回量をそのまま服用ください。
Q:百草を丸めたものが、百草丸ですか?
いいえ。百草は、生薬オウバクのみの単味の生薬製剤です。一方、日野百草丸は、百草に6種類の生薬を加え、全7種類の生薬を配合した生薬製剤です。百草と日野百草丸では、効能効果も異なります。百草は、下痢、食あたりなどの症状の改善にお役立ていただけます。一方、日野百草丸は、胃もたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎ、消化不良などの症状の改善、または予防に効果があります。症状に合わせて最適なものをお選びいただきたいと思います。
Q:ストレスや忙しい時に下痢になりやすいです。そういう時にも飲んで良いのですか?
はい。まさにそのような時にお役立ていただきたいのが百草です。最近、お若い方、働き盛りの方に、ストレス性の下痢に悩む方が増えているようです。検査しても異常が見られないが、ストレス、多忙、不安などをきっかけに下痢の症状にお悩みの時は、百草を服用してみられてください。百草は弱った胃腸に作用し、下痢を抑え、便通を正常にし、胃腸全体の機能を整えます。また、休息を十分にとり、食生活を見直すことも大切です。仕事や勉学でお忙しく大変な毎日と思いますが、ぜひご自身のお身体を労わりながらお過ごしになられてください。
●日野百草丸【第2類医薬品】について
Q:日野百草丸って何ですか?
日野百草丸は、信州木曽の伝統薬の胃腸薬です。胃もたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃弱など、日常の胃腸の不調を改善します。キハダの周皮を除いた樹皮である生薬オウバクから抽出したオウバクエキスが主成分で、他に6種類の粉末生薬を加え、全7種類の生薬を配合しています。「健胃」「整腸」「粘膜修復」の3つの働きにより、胃腸の調子を整え、不快な症状を改善し、健康な胃腸へと導きます。
Q:一回に何粒飲むのですか?
成人(15歳以上)の方は一回に20粒服用いただきます。
なお、ご年齢に応じて粒数は異なります。「成人(15歳以上)...1回20粒、11歳以上15歳未満...1回13粒、8歳以上11歳未満...1回10粒、5歳以上8歳未満...1回6粒、3歳以上5歳未満...1回5歳、3歳未満...服用しないこと」でございます。
Q:20粒ってすごい量ですね?
日野百草丸は直径約4mmの小さな丸剤です。20粒とお聞きになられると、多くお感じになるかもしれませんが、実際に服用いただく量は、手の平の中央に納まる程度でございます。大きなご負担なく服用いただける方が多いです。20粒を一度に飲み込むことが難しい場合には、数粒ずつ口に入れ、水または白湯で飲み込むことを繰り返していただき、合計して1回に20粒となるように服用いただきたいと思います。
Q:一日に何回飲むのですか?
日野百草丸は1日3回、水または白湯で服用ください。
Q:食前、食後など、飲むタイミングは決まっていますか?
日野百草丸は食前、又は食後のいずれでも服用することができます。
胃腸が弱っている時や、食欲不振の場合は食前の服用をおすすめします。
食べ過ぎ、飲み過ぎや消化不良の場合は食後の服用をおすすめします。
症状に応じて食前又は食後をお選びいただき服用することで効果的に症状を改善します。
Q:飲み続けなくてはなりませんか?
いいえ。胃腸の調子が悪い時、または調子が悪くなりそうな時に服用ください。症状が改善したら服用を継続いただく必要はありません。
Q:毎日飲んでも良いのですか?
効果が感じられる間は服用を続けてください。しばらく続けて服用することで胃腸の調子が整い症状が改善されます。ただし、1ヵ月くらい服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
Q:苦いですか?
はい。苦いです。しかし苦みは悪いことばかりではありません。生薬オウバクは、天然物固有の苦みと香りにより味覚と嗅覚を刺激し胃腸の機能を高める苦味健胃薬です。弊社の日野百草丸は、服用後直ちに苦みや香りが感じられるように、オウバク皮から抽出したオウバクエキスで製したオウバクチンキを丸剤の仕上げにコーティングしています。
●普導丸【医薬部外品】について
Q:普導丸とは何ですか?
普導丸は、百草丸で培った製造経験を活かしてつくられた口中清涼剤です。未病の段階のめまい、気分不快、乗物酔い、二日酔い、暑気あたりなどを軽減する予防薬です。胃腸を整える、体を温める、血流を促す働きのある7種類の生薬を組み合わせたことで、身体に溶け込むように作用し、自然治癒力を助け、普通の健康状態に導きます。
Q:見た目がきらきらしていますね?(お菓子みたいですね?宝石みたいですね?)
普導丸は、7種類の生薬を丸くした後に銀箔でコーティングしています。
Q:一回に何粒飲むのですか?
成人(15歳以上)の方は一回に20粒服用いただきます。
なお、ご年齢に応じて粒数は異なります。大人は1回20粒、14才未満7才迄10粒、7才未満4才迄7粒、4才未満は3粒を湯または水にて服用してください。
Q:一日に何回飲むのですか?
普導丸は1日概ね3回、水または白湯で服用ください。
Q:症状を感じたら飲むのですか?
はい。不快な症状を感じられた時に服用いただくと症状が軽減されます。また普導丸は予防薬としても服用いただけます。例えばめまいの症状にお悩みの方は、朝起きた時に、今日めまいになりそう、とお分かりになるようです。そのような時は、コップ一杯の多めの水で普導丸を服用してください。
Q:飲み続けなくてはなりませんか?
いいえ。普導丸はいわゆる頓服薬(とんぷくやく)です。症状を感じられた時、または感じそうな時のみ服用いただければ結構です。よくなられたら服用いただく必要はありません。
Q:子どもが乗物酔いによくなりますが、服用しても良いですか?
はい。お子様も服用いただけます。ご年齢に応じて粒数が異なります。大人は1回20粒ですが、14才未満7才迄10粒、7才未満4才迄7粒、4才未満は3粒を水または白湯で服用ください。お子様に服用いただく場合には 、保護者の指導監督のもと、薬剤がのどにつかえることがないよう、よく注意してください。乗物酔いの場合は、乗車・乗船の約30分前に服用いただくことをおすすめしております。しかし乗車・乗船後に服用いただいても結構です。


