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生薬の話

百草・百草丸の原料 キハダ(オウバク皮)

木祖村 はくさい畑

 もうすぐ冬がやってきます。

 木祖村は木曽を代表するブランド白菜「御嶽はくさい」の産地です。7月頃から11月の文化の日頃まで丹精込めて作られた「御嶽はくさい」は主に中京や関西地域の漬物屋さんや料亭の漬物用として出荷されます。この白菜は一般のスーパー等では販売されないため、私共は西山の白菜畑の近くにある直売所「愛菜」で購入します。昭和32年から栽培が開始されていますが、農家さんは増産よりも常に高品質で消費者に喜ばれる生産を心がけています。


 今回は、白菜とは異なりますが同じ自然の産物である 百草百草丸の原料のキハダ(オウバク皮)のことをお話しします。



 私が物心つくかつかないかの頃、中山道の街道に面した実家の表二階は畳も仕切りもなく妖怪が棲みついていそうな気配が漂う30畳ほどの暗い空間でした。普段は誰も立ち入ることのない場所でしたが、1,2年に一度程、北信州の鬼無里森林組合から早朝に大きなトラックでキハダが運ばれてくると、街道に面した表二階の格子戸が外され、満杯になるほどキハダが積まれました。その後、会社の敷地に倉庫ができて、鬼無里の国産品と亡父が懇意にしていた原料メーカーの中国産のキハダを大量(約10年分位)に保管していました。倉庫をキハダで満杯にして生産体制を整えておくことが亡父の信念であり、自慢でもありました。



今、国内産のキハダの産出量が激減しています。

 森林バイオ研究センターの谷口亨氏は「国産オウバクは昭和40~60年代には長野県だけでも40~80tが生産されていますが、平成26年度のオウバクの国内生産量は2.5t(国内率は1.3%)にまで激減し現在では輸入品の全量が中国産になっています。キハダ生産は主に林業の副業として天然資源の採取により行われてきましたが、生産者の高齢化や減少、キハダの天然資源の減少や奥地化により国内生産が衰退したと考えられます。栽培もおこなわれていますが、十分な生産が見込まれる規模ではないようです。」と記述しています。 


私たちは社をあげて 国内産オウバク の確保に取り組みはじめました。


 本来、百草百草丸も国内産オウバクを用いた日本の民間伝承薬なのです。
昭和50年代頃にはキハダの植林に相当力を注いだようですが、生育が芳しくなく、近年も取り組んではいるのですが、なかなかうまく生育しません。
 生産組合や生産者と連携を図り共に汗をかきキハダの生育に力を注ぐことが必須です。未来を見据えて物事を考えることを教えられ、キハダのお陰で社業が成り立っていることを実感しています。
 今週末には木祖村味噌川ダムの奥山に30年程も前に植えたキハダがあるとのことで、製造部のメンバーが見に行き、キハダの内皮の一部を採取しベルベリン含量(薬効を示す指標となる有効成分)の測定する予定となっています。



 この頃「持続可能な社会」とよく耳にしますが、「御嶽はくさい」の農家さんはごく自然に約60年も前からわきまえて品質の良い白菜を生産してきました。白菜農家さんの実直さを見習いキハダの育成に力を注いでいきたいと思います。


キハダを大切に扱いたいと思います。


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