生薬のこと

生薬・生薬を用いた薬づくり(第22回)

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 気候変動によると思われる災害が相次いでいます。台風により長野県内の特に千曲川流域では多くの方が被災しています。私どもの暮らす地域も大雨に見舞われ、災害は少なかったものの、木曽谷と伊那谷を結ぶ国道361号の権兵衛トンネル伊那谷側坑口付近の道路が崩落し、通行止めとなり、伊那谷から通勤している社員は、1時間半もかけて塩尻経由で通っています。

 今年は、10月に入っても湿気を含んだ夏の名残のような日と雨模様の日が続き、紅葉が遅れていましたが、この頃ようやく木々が色付き、秋の景色になりました。

 さて、新しい「日野百草丸」を発売するにあたり、安全性についてのQ&Aをどのように記述(表現)したら適切なのかと逡巡しておりました。百草丸は、生薬だけを成分とする安全性の高い胃腸薬です。胃腸の健康維持のために長年多くの方々に愛用されてきており、これまで副作用情報というものは寄せられてはいないものの、やはり作用と副作用を合わせ持つ薬なのです。副作用が発現する可能性がないわけではありません。

 このような矢先、花輪壽彦先生の「漢方診療のレッスン」という(注:漢方治療は素材として生薬を用いる)書物を手にすることができ、多くを教えていただきました。「薬というものは常に期待する作用だけが現れてくれる保障はなく、薬に敏感な人は意外な副作用が現れる可能性がないわけではない。しかし、生薬には未知のものも含めていろいろな作用の成分が入っており、そのことがかえって化学薬品に見られがちな激しい一方的作用だけでなく、程よいブレーキをもったやわらかい作用となっているようである。」とありました。
 生薬の成分の中には緩衝剤のような役目を果たしてくれる成分が含まれていて、程よく作用を和らげてくれているとのことのようです。
「生薬の多くが、消化管の中の腸内細菌叢、消化酵素によって種々の代謝を受け、薬効を現わしている。したがって、体の抵抗力を高めたり、消化吸収力を高めたりと、症状に対して間接的に作用し、病気を治す力を高める作用をもつものが多く、一般に体にマイルドに働き、副作用が少ない」とも書かれていました。


crude_drug_201911_syouyakunokoto_1.jpg「日野百草丸」

 
 このようなわかりやすい解説に後押しされ、ようやく「日野百草丸」の安全性についてのQ&A作成することができました。
百草丸は、医師が処方する医療用医薬品ではなく、薬局・薬店・ドラッグストアなどでお買い求めいただける一般用医薬品(市販薬)です。本来安全性の高い成分が使用されており、強い副作用が出るものではありませんが、副作用のリスクが全くないわけではありません。必要以上に副作用を心配する必要はありませんが、説明書をよく読み用法・用量をお守りいただき服用してください。また、他に服用している薬がある場合は、成分の重複がないことを確認してから服用してください。初めて服用される場合や気になることがある場合は、医師、薬剤師又は登録販売者に相談し服用してください。

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