薬食同次元
天然更新のキハダの生育状況

木曽谷では山々に桜があちら、こちらと咲き、にぎやかな季節が訪れていることを感じます。いかがお過ごしでしょうか?
先日、弊社社員が木祖村村内の山林へ、たらの芽を採りに出かけました。ここは、昨年天然更新のキハダが多く見つかった場所です。キハダが大きく育っている!との連絡を受け、早速翌日、キハダの生育状況を見に行きました。
天然更新のキハダ
久しぶりに訪れたこの山林は、元々はカラマツやアカマツ林でしたが、2024年に長年所有されていた方が皆伐され、弊社にキハダ植樹地としてお譲りいただきました。その翌春に、現地訪問した際に、多くの天然更新のキハダの稚樹が、他の様々な樹種と一緒に見つかりました。長年の埋土種子が、陽の光があたるようになったことをきっかけに、芽を出したと考えられます。弊社のキハダ生育の考え方を大きく転換させるきっかけとなった大切な場所です。
キハダがどのように成長しているか楽しみに出かけると、山林の入口付近から、青々とした新芽をつけたキハダや、既に葉の広がったキハダがあちらこちらに見られました。奥の方へ入っていくと、何と人の背を優に越えるほど大きく育っているキハダもありました。昨年の5月後半頃、大きなものでも120cm程度であったことを考えると、約1年で驚くほどの高さに育ったと思います。一方で、昨年時点では生えていたものの枯れて見えるキハダもありました。今後、根元からまた芽が出るかもしれないためよく注視したいと思います。更に、昨年は生えていなかった稚樹が新たに芽を出したものもありました。
正確な生育調査は、今年も5月後半以降実施予定ですが、目視できる範囲で、一番背の高かったキハダ、一般的な高さのキハダ、新たに見つかったキハダの中で最も小さいものの大きさは、下記の通りでした。
・一番大きいキハダ:275cm (腹付近の直径2cm程度)
・一般的な高さのキハダ:55cm
・新たに見つかった中で最も小さいキハダ:12cm
人の背丈を越えたキハダ

大きく葉を広げたキハダ

まだ小さなキハダ
背の高いキハダは天に向かってのびやかに、まだ小さなキハダは懸命に生きようとしている姿に、心を打たれました。キハダの様子から、大きな、大きな力をいただきました。昨年の間につるが巻き付いたキハダもあります。そのつるを外しながら、それをいつまでも行っていたいような、その場を離れがたいような心持がしました。
今後の予定
天然更新のキハダについて、天然のまま成長を見守った方が良いのではないか、人の手など入れない方が良いのではないか、一方で他樹種に成長が早いものがあると被圧され育たないのではないか、と、どこまで何をすべきか悩むところではあります。現時点の考えとしては、あまり人の手を加えることなく、自然の成り行きを見守りたいと考えています。本年は、最低限の下刈り、つるが巻き付いたものは除去、そして生育調査をすることを考えています。生育調査においては、人の手で生育状態の記録、高さの測定、大まかな分布の確認を実施することに加え、ドローンによる分布調査も実施できればと考えています。
たらの芽から元気をいただく
さて、冒頭収穫したたらの芽は、天ぷらにしていただきました。とてもみずみずしく、滋味深く、春の恵みを感じました。これから本格的な新緑の季節が訪れます。活動の時期に向けて、元気と活力をいただいたような気がしました。のびやかに成長していく木々の様子に力をいただき、弊社一同、社業に励んでまいりたいと思います。
今年も早く暑さが訪れるようです。皆様もどうぞお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。
日野製薬株式会社
代表取締役社長 石黒和佳子


