11月20日 午後7時30分～7時55分、NHK総合テレビの"知るしん"で「小さな旅～心静かに歩む～御嶽山」が放映されました。
「六根清浄・御山快晴」と御嶽講の人々が唱和しながら六合半小屋（日野製薬直売店）の下の急坂を登ってくる光景が、私の脳裏に蘇り、その厳かな声が響いてきました。

以下に番組の内容を記します。

----------------------------------------------------

長野と岐阜の県境にそびえる御嶽山。

雄大な姿から「神が宿る」雲の上の霊場です。

平成26年、突如として噴火。死者行方不明者63人。戦後最悪の火山災害。あれから6年、入山規制が緩和され、今年は頂上に行くことができます。七合目までは御嶽ロープウェイで、祈りの言葉を唱えながら登り始めて七合目の行場山荘へ。

大鐘和久さんは「祖父が山の厳しさ、敬うことを教えてくれた」「御嶽に生まれ、御嶽に還る」「亡くなった人を思うことこそ、山を敬うことと思う」と話します。
青木敬次さんは「大病を患い、希望を無くしていたが、娘からカメラを買ってもらい御嶽山を撮っているうちにもっと近くで山を見てみたい」「噴火の日、紅葉を撮るために山にいたが、火口から離れた場所にいたため難を逃れた。火山灰で木が枯れてしまったが、それでも、木が芽吹いてきて、自分と同じように再起しようとする姿を見て、元気になりたい。病から立ち直る力をくれたのが、御嶽山」と話します。

これまでのいくたびの噴火を繰り返してきた御嶽山。九合目で一変します。賽の河原。三ノ池（標高2720ｍ）は火口に水が溜まってできた池。御神水と言われ、尊ばれています。御神水に力をもらい歩みを進めます。

五ノ池（標高2800ｍ）。五ノ池小屋の市川典司さんは、自慢のアップルパイを焼き、小屋の真ん中に薪ストーブを置いて、登山者と会話します。噴火で登山者は10分の1に激減しましたが、毎日薪ストーブに火を灯してきました。噴火から6年、市川さんは、豊かな恵みをもたらす山で、登山者を迎えます。

午前5時、頂へ。「安らかに」の火山災害慰霊碑に黙祷を捧げ、山頂（3067ｍ）に到着。

「御嶽山、どうか、穏やかでいてください」忘れ得ぬ記憶を宿した御嶽山。心静かに祈ります。

----------------------------------------------------

厳かな映像と語りに心打たれました。ご覧になれなかった方々にお届けいたします。

※再放送の予定もあります。是非ご覧ください。
[NHK総合1] 2020年11月22日（日） 午前8:00 ～ 午前8:25 (25分)
[NHK総合1]2020年11月26日 (木）午前11:05 ～ 午前11:30 (25分)