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生薬の話

逆流性食道炎

日野製薬 社員


明けましておめでとうございます。2020年、東京でのオリンピックイヤーの幕開けです。
ゴールに向かってひた走るマラソンランナーを見習い、私どもも古くから伝わる薬の良さをそのままに、一層の改善を重ね、良い製品をお届けできるよう、精励してまいります。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、近年、加齢だけでなく、生活習慣やストレスが原因で若い人にも増えているのが逆流性食道炎です。
胃の中で胃液と混ざりあった食べ物や胃液そのものが食道に逆流する病気です。胃液は強い酸性のため、食道に逆流すると、食道の粘膜を刺激してただれたり、潰瘍ができたりします。当社にも、逆流性食道炎に関する問い合わせが以前よりも多く寄せられています。
今回は、逆流性食道炎についてお話します。

逆流性食道炎の症状

代表的な症状は「胸やけ」です。「ゲップや喉にすっぱいものや苦いものがこみあげてくる」「胃もたれ」「お腹の張り」もあります。
他に「胸が痛い」「耳の違和感」「咳がでる」「喉の違和感」「声がかすれる」など、消化管の不具合とは考えにくい症状があります。

逆流性食道炎の原因

原因としては、食道と胃のつなぎ目にあたる下部食道括約筋の筋力の低下があげられます。通常はこの括約筋が胃液の逆流を防いでいますが、この筋力がゆるむと胃の中のものが簡単に食道に戻ってきてしまいます。

薬、加齢、食生活、精神的ストレス、胃切除後、コルセット・ガードル着用や肥満や便秘による腹圧の上昇などが発症の要因となり、正常であれば食道の蠕動運動で逆流物を押し戻すことができますが、これが働かず、強い酸性の胃液に食道粘膜がさらされ、食道には粘液がないため炎症が生じて、ただれた状態になるのです。

逆流性食道炎の治療について

治療には【生活習慣の改善】と【薬物治療】があります。

【生活習慣の改善】
脂肪分の多い食事を控え、胃への刺激の少ないものを腹八分目で食べるようにしましょう。
肥満や便秘を解消し、腹圧を上昇させる服装を避け、寝る前の2時間は食物を摂らないように心がけましょう。
寝るときには右を下にするか下半身を少し高くするとよいでしょう。

【薬物治療】
薬物としては大別すると以下の 1~4 があげられ、医師は診断により症状に合った薬を組み合わせて処方する場合が多いので、処方薬をきちんと服用することが重要です。

  1. 粘膜保護薬:消化管の粘膜を覆い逆流した胃酸から食道が荒れるのを守る。
    スクラルファート、セトラキサート、生薬ではエンゴサクなど
  2. 胃酸分泌抑制薬:胃壁細胞に作用し胃酸の分泌を抑制する。
    ファモチジン(H2ブロッカー)、ピレンゼピン(M1ブッロカー)、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ネキシウム)など
  3. 消化管運動機能改善薬:食道の運動機能を改善し胃酸を胃に戻す働きを助ける。
    トリメプチン、生薬ではオウバク、ビャクジュツ、ガジュツ、リュウタン、センブリなど
  4. 制酸薬:逆流した胃酸を中和させ消化管粘膜の損傷を抑制する。
    炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウムなど

逆流性食道炎と診断された場合、日野百草丸を服用してもいいのでしょうか。

日野百草丸には、消化管の粘膜を覆い、逆流した胃酸により食道が荒れるのを防ぐ 粘膜保護生薬のエンゴサク末 が含まれています。
また、食道の運動機能を改善し、胃酸を胃に戻す働きを助ける生薬のオウバクエキス、ビャクジュツ末、ガジュツ末、リュウタン末、センブリ末が含まれています。したがって、日野百草丸は、逆流性食道炎の症状を緩和し「胸やけ」や「胃もたれ」の改善を促してくれます。

お客様からよく「薬を処方されたが、飲みたくないので、日野百草丸を服用してもよいか?」とのご質問を受けますが、逆流性食道炎と診断された場合は、処方薬を服用した上で、日野百草丸を補助的に用いていただきたく思います。処方薬に同じ成分がないことを確認し、日野百草丸を補うことで「胸やけ」や「胃もたれ」などの症状が軽減します。

日野百草丸は、急性期の症状が治まった後に、セルフメディケーションとして服用することで、生活習慣病の予防や健康維持に役立ちます。

七つの生薬


また「日野百草丸は、胃酸分泌を促すオウバクエキスが入っているから、逆流性食道炎には適さないのでは?かえって悪化するのでは?」とのご質問も受けますが、日野百草丸に配合されているオウバクエキスは、消化管活動を活性化し、適度に胃酸の分泌を促し、食物の消化吸収を高めますが、胃液を強い酸性にするわけではありません。むしろ、日野百草丸を服用することで、消化管の働きが正常になり、胃酸が食道に逆流することがなくなります。日野百草丸は、逆流性食道炎に適した生薬製剤なのです。

日野百草丸は、逆流性食道炎の治療を補い「胸やけ」や「胃もたれ」の改善を促す薬です。



出典:OTC医薬品の実践問題集(じほう)、 百草丸プラスQ&A(社内学習資料)
ネット:日本調剤お客様向け情報、東栄病院(医学豆知識)、登録販売者総合情報等参照
 


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