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生薬の話

百草・奇応丸・普導丸の変遷

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今月も、先月に引き続き、「百草」「奇応丸」「普導丸」のパッケージと添付文書の変遷をたどります。

「百草」の変遷

初代百草:年代不詳~昭和20年後期

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竹の皮に包んでいる

能書なし

二代百草:昭和20年後期~昭和30年中期

crude_drug_201906_hyakuso_2.JPG日本薬局方オウバクエキス

(EXTRACTUM.PHELLOD ENDRI)

百草は日本薬局方オウバクエキスにして、其の成分はベルベリン(C20H19O5N=353.37)2%以上を含有する苦味健胃整腸薬であり、其の効果を認められ、昭和25年10月薬事審議会の決議を経て厚生大臣に申達した新薬局掲載141品目の中の1にして、昭和26年3月1日第六改正日本薬局方に収載されたものであります。

効能及び応用

百草の主要成分はベルベリンなるアルカロイドにして、慢性及急性胃腸カタル、胃アトニー症、胃痛、下痢、消化不良、食欲不振、宿酔、胃弱に、又細菌性腸疾患(赤痢、疫痢、腸チフス)に対して強い殺菌力を有し、尚腸内腐敗発酵を抑制するを以って、細菌性下痢・発酵性下痢に用いて奏効する。

三代百草:昭和30年中期~40年前期

crude_drug_201906_hyakuso_3.JPG百草及び百草丸

百草は、1200年以前より使われ、その効力の顕著  なる事は、今更言を待つまでもない薬です。人は病むより病まないことを工夫す可きです。百草は、既にご存知の通りでありまして病まない為の薬であり、病めば勿論顕著なる効力を現す事は云う迄もありません。

百草丸は、弊社多年の研究に依り丸剤として、皆様のご使用の便を計ったものであります。

成分はベルベリン(C20H19O5N)を含有するオウバクエキスにげんのしょうこ、白朮末を加え精製し、胃腸を調整し、新鮮な活力を与える最も適した胃腸薬であり、副作用なく連用もさしつかえありません。尚、オウバクの成分は、ベルベリン、パルマチン、マグノフローリンキャビシン等のアルカロイド及びオーバクラクトン、オーバクノン等であります。

効能及び応用:主要成分であるベルベリンは、慢性及急性胃腸カタル、胃アトニー症、胃痛、下痢、消化不良、食欲不振、宿酔、胃弱に、又細菌性腸疾患(赤痢、疫痢、腸チフス)に対して強い殺菌力を有し、腸内腐敗発酵を抑制しますから、細菌性下痢、発酵性下痢に用いて卓効があります。

四代百草:昭和40年中期~平成前期

crude_drug_201906_hyakuso_4.JPG胃腸に日野の百草

百草は今から300年の昔、木曽御嶽山開山の行者が麓の住民にその製法を教え伝えられております。御嶽山の信仰とともにその薬効が広められ、"腹薬に百草"といわれるようになった民間薬でありま

(成分・分量)

日本薬局方オウバクの乾燥エキス

(1g中ベルベリンとして20~100㎎を含む)

(効能・効果)

下痢、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、くだり腹、軟便

五代百草:平成中期~現在

crude_drug_201906_hyakuso_5.JPG胃腸薬 百草

百草は今から200年の昔、霊峰木曽御嶽山を開山した行者により麓の村人に製法が伝授されたのがはじまりと言われています。弊社は、「腹薬の百草」と親しまれた家伝薬の時代からこの百草を作り続けています。

特長

百草は、添加物を一切含まないオウバクの乾燥エキスからなる単一の生薬製剤で特有の苦みを有します。オウバクエキスを抽出、濃縮し板状に固めた百草は、下痢止め薬として優れた効果を発揮し、消化不良による下痢や食あたり、吐き下し、水あたりなどの症状を速やかに改善します。主成分のベルベリンには抗菌力があるといわれています。

(成分・分量)

日本薬局方オウバクの乾燥エキス

(1g中ベルベリンとして20~ ㎎を含む)

(効能・効果)

下痢、消化不良による下痢、食あたり、吐き下し、水あたり、くだり腹、軟便

「奇応丸」の変遷

初代奇応丸:昭和20年代

crude_drug_201906_kiougan_1.JPG能書なし

二代奇応丸:昭和30年前期

crude_drug_201906_kiougan_2.JPG能書なし

三代奇応丸:昭和30年後期

crude_drug_201906_kiougan_3.JPG能書なし

四代奇応丸:昭和40年前期~平成10年代

crude_drug_201906_kiougan_4.JPG日野奇応丸

霊峰木曽御嶽山には、遠く江戸時代より、小児五疳薬として、奇応丸が伝えられてきました。日野奇応丸はこの奇応丸をもとにして、それぞれがすぐれた薬効を持つ和漢薬すなわち、ジャコウ、ゴオウ、ユータン、ニンジン、オウレン、ジンコウ、リュウノウ等を適量配合した医薬品です。

五代奇応丸:平成10年後期~平成24年12月

crude_drug_201906_kiougan_5.JPG日野奇応丸

伝承薬の奇応丸は古来、舶来の生薬を用いた動植物性和漢薬として珍重され、木曽では江戸時代から作られてきました。

特長

日野奇応丸は古くからの処方をもとに、動物性生薬と植物性生薬を配合した五疳薬で、心、肝、脾、肺、腎の五臓のバランスが崩れ、気分が高ぶったり、不安定になったり、気力が低下したときに服用していただく鎮静薬です。特に心身のバランスを崩した乳幼児のひきつけ、夜泣き、吐乳に効果があります。生薬配合の日野奇応丸は、乳幼児から大人まで服用していただける飲みやすい小粒の丸剤です。

「普導丸」の変遷

初代普導丸:昭和42年~50年頃

crude_drug_201906_fudogan_1.JPG能書なし

二代普導丸:昭和50年代~平成20年

crude_drug_201906_fudogan_2.JPG能書なし

三代普導丸:平成20年~現在

crude_drug_201906_fudogan_3.JPG普導丸

普導丸は、自然の恵みの生薬を七種類配合した口中清涼剤です。ミカン科の樹木キハダの内皮を粉末にしたオウバク末を主薬に、ケイヒ末、ショウキョウ末、ガジュツ末、センキュウ末、トウキ末、ウイキョウ末を混ぜ合わせ、銀箔でコーティングし、丸剤として仕上げています。多種多様な成分を含むこれらの天然物の生薬を程よく組み合わせたことで、生薬成分が相互に作用し、めまい・乗物酔い・二日酔いなどの不快感を緩和します。身体を普通の状態に導く丸剤として「普導丸」と名付けた当社独自の生薬製剤です。服用量を守り、湯又は水で適宜服用してください。

 

こんな時にお使いください。

●吐き気の緩和

●乗り物酔いが心配な時や乗り物に酔った時

●二日酔いの症状緩和

●めまいによる不快感の緩和

●口臭が気になるとき

●胸つかえの時

●気分不快の時

●酸性のゲップが出る時

●胸やけがする時

●暑さで不調を感じた時




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