>>会員登録いただくと生薬ブログ最新情報をメルマガにてお届けします!メルマガ登録で更に300ポイントプレゼント!

薬食同次元

心を和ませてくれる「朴葉巻(ほおばまき)」

blog_houba_01.jpg

木曽地方では、一か月遅れの端午の節句に、男児の健やかな成長と一家の無病息災を願い朴葉に包んだ餅菓子「朴葉巻(ほおばまき)」を作ってお供えし食べる習わしがあります。
「朴葉巻(ほおばまき)」は、米粉をこねて作った皮で餡を包み、それを朴葉で巻いて、枝の付いた朴葉の房を丸ごと蒸し上げた野趣あふれる木曽ならではの餅菓子です。
朴葉特有の芳しい香りが心まで和ませてくれる美味しい初夏の餅菓子です。

今回は、近頃よく耳にする「未病(みびょう)」についてお話いたします。

まずは未病を知ることから

未病とは、「まだ病気ではないけれど健康でもない」「病気に向かいつつある状態」のことで、「何となく疲れやすい」「何となく元気が出ない」「何となく調子が悪い」といった状態のことを指します。

人間の身体は、ある日突然健康な状態から病気になってしまうわけではなく、発病に至る前には必ず「未病」という段階があります。

「未病」という言葉は、中国最古の医学書と言われる「黄帝内経(こうていだいけい)」で初めて使用され、その中に「聖人(名医)は、既病を治すのではなく、未病を治す」とあり、現実に現れている既病を治すばかりでなく、病気が体内にある時にそれを見抜いて治すのが名医であると説いています。
今から2000年以上も前に、すでに病気の早期発見、早期治療の大切さを説いているのです。
日本においては、江戸時代に貝原益軒(かいばらえきけん)が、自己の健康保持の体験と中国医書を参考に「養生訓」を著わし、その中で、病が起こらない状態での養生が大切であると記しているそうです。

バランスのとれた食生活を

02.jpg

未病は、「自覚症状はないが検査結果に異常がある場合」と「自覚症状はあるが検査結果に異常がない場合」に大別され、メタボリック症候群、高血圧、高脂血症、高血糖、動脈硬化、骨粗鬆症、肥満が前者にあたり、後者は、だるい、肩こり、冷え、のぼせ、疲れ、しびれ、めまいなどで、未病は放置しておいてよくなることはほとんどないと日本未病システム学会の記述にあります。
病気にならないように体質を補強し、発病を予防し、健康を保つことが大切です。
未病を知り、心身を整え、バランスのとれた食生活を心掛けることが大切です。

「朴葉巻(ほおばまき)」を食べる風習が「薬食同源」に通ずる

02.jpg

「漢方医学」は薬と食の源は一つであるという「薬食同源」の知恵を基にした「未病医学」であり、ふだんから食事に配慮して病気にならないようにすることが重要であるという考え方を貫いています。
天然の旬の蔬菜(そさい)(薬食)をふんだんに使った料理を体の中に取り入れることが、病気の発症を防ぐ上で重要と説いているのです。
初夏の山里に大きな葉を広げ、その先に大きな白い花を咲かせる「朴の木(ほおのき)」のその葉っぱに包んだ「朴葉巻(ほおばまき)」を食べる木曽地方独特の風習は、中国医学の「薬食同源」の知恵に通ずるものと言えると思います。

日本の各地にある郷土食を大事にしたいものです。


日野製薬オンラインショップ

>>会員登録いただくと生薬ブログ最新情報をメルマガにてお届けします!メルマガ登録で更に300ポイントプレゼント!