薬食同次元
イギリスの王立植物園キューガーデン
なんて暑い毎日なのでしょう。夏でも寒い木曽のはずが、午前中からクーラーをつけて日中を過ごしています。それでも、お日様が西の山に沈むと、南から涼しい風が吹いてきて、ほっと一息ついています。
さて、いつか訪れてみたいと思っていた「英国のキューガーデン」。
今となっては、訪れることはないと思われるキューガーデンのことを詳しく知りたいとネットを検索しておりましたら、日本人女性の植物画家(ボタニカル・アーティスト)の山中麻須美氏の記事が目に留まりました。キューガーデンの公認画家として、研究資料などに使う科学的で正確な植物画を植物学者から依頼を受けるなどして描いているのだそうです。
大英帝国時代に、海外の植民地で見つけた珍しい植物についての記録をとるために発達した芸術がボタニカルアートで、写真技術が発達したあとも、写真とは違う形で植物の特徴を表現できることから、植物を記録する芸術としての役割もすたれることなく今に続いているのだそうです。
山中氏は「キューガーデンのスタッフは皆、植物を守ることが地球と生命の連鎖を守る事と考え、それを使命として働いています。私は植物学者でも環境学者でもありませんが、絵を通して、その使命を果たしたい。そう思えたのは、病を得たから」「植物も人も動物たちも、世界に満ちる生命。残された時間を自分のやりたいことをやってみよう。地球のために、自然とのかかわりに少しでも役立てば」「種を越えた生命の共生を伝えたい」と語っています。(ネット:Ameblo.JPより)
キューガーデンは、ロンドンの南西部テムズ河畔にある世界を代表する植物園です。3万種以上の植物、約1万4000本の樹木が植えられています。ジョージ3世の母親であるオーガスタ皇太子妃によって1759年に設立され、ジョージ3世とシャーロット王妃の時代にその規模を飛躍的に広げ、世界各地から植物を収集し、植物と菌類の研究機関でもあります。
そして何よりも、静かで、広くて、美しくて、人間と植物が仲良しな感じが満ち満ちているのだそうです。
精緻な描写による科学的視点と美しさを兼ね備えたボタニカルアート。NHKTV連続テレビ小説「らんまん」の場面でも、植物学教室で植物画を描いている元美術教師が「植物画を描くには、私と牧野君と両方が必要なのです」と田辺教授に語っていたのが、印象的でした。
暑さの折、皆さまお体を大切にお過ごし下さい。