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薬草の花

リュウノウギク(竜脳菊)【11月】

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深まりゆく秋、清楚な花姿

 野菊と呼ばれるキク科の植物の中でも、最も栽培種のキクに近いのがこのリュウグウノギクである。
‬頭花は中心が黄色で、周辺の舌状花が白く、その花姿は美しい。秋も盛りの時期、明るい日差しの中でひときわ華やかに山里を飾り上げる。乾燥気味の低山に多く、長野県に広く分布する。

リュウノウギク(竜脳菊)という名の由来

 周囲が丸みを帯びたやや厚手の葉を揉んで、句いを嗅ぐとキク科独特の強い芳香がする。竜脳のような香りのする菊の意味で、リュウノウギクと名付けられた。語源の生薬「竜脳」は、東南アジア原産のリュウノウジュの樹脂を加工したもので、クスノキから採る樟脳(ショウノウ)と似た香りがする。竜脳や樟脳‬は虫よけや気つけ薬として使われ、またセルロィドの原料になる。

リュウノウギクの薬効

 リュウノウギクには、竜脳や樟脳の主成分であるカンファー、ボルネオールなどのモノテルぺノイドが含まれ、薬効はその芳香と局所および中枢刺激作用に由来する。生の葉をもみつぶして、擦り傷、‬切り傷、虫刺されなどに、乾燥した茎、葉を浴湯科として肩こり、打ち身、神経痛などに利用する。樟脳由来のカンファーは以前は強心剤として盛んに使われたが、今はほとんど使われない。ましてリュウノウギクの薬効は限られて いる。 この植物は薬草としてより美しい山野草として馴染み深い。

ノギクの美しさ

 野生のキクは一般的にノギクと呼ばれるが、唱歌「野菊」はうす紫と歌われており、その色のノギクならノコンギクだろう。花の色は淡赤紫色で、里山に広範に分布し花が美しいのでよく目立つ。さらに、信州の爽やかな秋風の中では、清楚なユウガギクもノギクにふさわしい。

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ノコンギク

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ユウガギク


キク科キク属(Dendranthema japonicum)
生薬名:竜脳菊(リュウノウギク)
花期:十~十一月

【ミニ図鑑】山地の日当たりのよい道'沿いや林緣に自生する多年草
出典:「信州・薬草の花」(クリエイティブセンター)
   市川董一郎(著)栗田貞多男(著)


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