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薬草の花

キンモクセイ(金木犀)【10月】

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芳香に癒し効果、近年利用
(写真①:秋、オレンジ色の花をまとめてつける。和名はモクセイの仲間で金色の意)


毎年、秋になるとキンモクセイの開花が待ち遠しい。十月初旬のある朝、キンモクセイの甘い香りが漂ってきて、開花したことを知った。庭先の木を見ればオレンジ色の小さな花がびっしりとついていて、本格的な秋の到来を実感させる。
私にとっては、「甘い秋の香り」なのだが、ある人に言わせるとトイレの芳香剤の匂いだそうだ。現代人の匂い感覚の情緒のなさに失望した。


まれに植栽される白花のギンモクセイも秋に開花し、芳香をもつ。どちらも中国原産で、日本には雄株だけか導入された。あの粟粒のような小花は四裂した花冠と雄蕊と不完全雄蕊である。
手でしごくと簡単に落花するので、下に紙を敷いて受け止めれば楽に採取できる。軽く乾かしてビンに保存すれば、簡単なポプリの出来上がりである。


キンモクセイは民間でも漢方でも薬用植物にはあげられていないが、最近になってその芳香の持つ癒し効果が薬草として利用されるようになった。雄花が落花する時期に採取し、うがい薬の原料や、ホワイトリカーに漬け込んで薬用酒にされる。
健胃、不眠、あるいは低血圧症に使われる。薬効成分は、精油成分のオスマンやα-ツヨンに代表される。また、花は脂肪に富み、パルミチン酸やステアリン酸が含まれる。

crude_drug_201001_kinmokusei_2.jpg(写真②:落ちてくる花を集めて陰干しする)


モクセイ科の植物には、モクセイ属のほかにトネリコ属、レンギョウ属、ハシドイ属、ソケイ属、ヒトツバタゴ属、イボタノキ属などなじみの深い属が多く、いずれも丈夫で育てやすい。


Osmanthus fragrans var. aurantiacus
モクセイ科モクセイ属 生薬名・金木犀(きんもくせい)
【ミニ図鑑】 モクセイ属は、厚く硬い葉を持つ常緑樹で、ヒイラギも同じ仲間
▶花期 九~十月


crude_drug_201001_kinmokusei_3.jpg(写真③:近縁のギンモクセイ(銀木犀)。白い花は芳香がある。)


出典:「信州・薬草の花」(クリエイティブセンター)
   市川董一郎(文)栗田貞多男(写真)


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