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生薬の話

キハダプロジェクトの始動

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 10月を迎えました。長く続いていた暑さも和らぎ、木曽谷には秋が訪れています。木々の色も落ち着き、すすきの穂が風にそよぎ、畑では稲刈りを行う季節となりました。日野製薬において10月は新たな期の始まりです。日頃よりお世話になっている多くの皆様に感謝し、新しい期を未来への明るい発展の礎の時とすべく、社員一同協力し励んでまいりたいと存じます。

  

 さて、日野製薬は「キハダプロジェクト」を始動しました。キハダはミカン科の落葉高木であり、その樹皮は百草、百草丸の主成分である生薬オウバクです。キハダの恵みのお陰で百草・百草丸はあり、弊社の社業はキハダとともにあります。キハダの植樹、保育、実の収穫、皮むきなどの作業を通し、キハダの命のめぐりに伴走し、多くの学びをいただきながら、日々の業務を実施しています。

 私どもにとって、キハダはとても大切な存在です。薬づくりに用いるオウバクは勿論のこと、オウバク残渣、周皮、葉、実、材を含むキハダの全ての部分を余すところなく活用し、多くの方々の健やかな暮らしのお役に立ちたいと願っています。この願いを形として、キハダプロジェクトを開始しました。

   

キハダプロジェクト概要

 日野製薬株式会社は、信州木曽に古くから伝わる百草、百草丸、普導丸をはじめとする生薬製剤を製造、販売しています。 これらの生薬製剤の主成分はミカン科の落葉高木キハダの周皮を除いた樹皮である生薬オウバクです。良質な薬づくりに良質なキハダは欠かすことができません。

 弊社の社業はキハダとともにあります。キハダの樹皮である生薬オウバクは勿論のこと、オウバク残渣、周皮、葉、実、材を含むキハダの全ての部分を大切に活用し、新たな製品・サービスをご提供することで、多くの皆様の健やかな暮らしに寄与していきたいと考えています。

 キハダの良さを活かし、使いきることで、新たな価値を創造し、多くの方の健やかな暮らしに寄与するための取り組みが、キハダプロジェクトです。キハダプロジェクトを通して、信州木曽の自然の恵み、それを用いた健やかな暮らしと先人の思いを未来へ継承することを目指します。

      

 現在、様々な方々のご協力をいただき、キハダ茶、キハダの皿、キハダ染めの衣服などを開発しています。
 いずれもテーマとなるのは「健康長寿」です。毎日の健やかな暮らしをお支えし、手で触れ、お使いいただく時に、心が豊かになるような製品づくりを行っていきたいと考えています。このために、自然のものの良さをそのまま活かした製品づくりを心がけています。自然のものが、ありのままの力を発揮し、その恵みを人が受け、健やかに暮らしていくことができるよう、原料にも製法にも工夫を凝らしていきたいと考えています。これは弊社の薬づくりの根底にも流れ先人から伝わる考え方であると思います。

 日本全国の素晴らしいご経験や技術をお持ちの方々が、本取り組みにお力添えをしてくださっていますことに心より感謝しております。製品は準備ができ次第、順次ご案内し、皆様のお手元にお届けしてまいりたいと存じます。

    

 季節の変わり目にどうぞお気をつけてお過ごしくださいますようお願いいたします。

  

日野製薬株式会社 

代表取締役社長 石黒和佳子


日野製薬オンラインショップ

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