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生薬の話

製品品質の定期照査

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つい数日前に「製品品質の定期照査」が終わり、ほっとしています。

製品品質の定期照査とは、製品が適切に管理された状態で製造されているか、改善の必要性があるか、又は、品質を向上させるための余地があるかを確認するものです。
製造管理・品質管理で実施した全項目(製造工程、試験検査、原料、製品、各種管理記録、設備施設等々)について現行の管理値や規格等と照らし合わせて調査を実施します。

当社では、4/1から翌年の3/31までを1期間とし、4月に入ると前年度1年分の全記録・データ類の洗い出し作業を開始します。
今年も、前年度1年間に自社で製造した全製品を対象として、評価・検討し、確認・判定を行いました。

データを検証し、意見交換、検討を行う

検討メンバーは、製造における一切の責任を担っている製造部の久野さん、品質管理業務全般を担い照査のための検討資料を作成した品質管理の荻原さん、研究開発及び品質の信頼性保証を担っている今井さん、そして最終判定を行う私(井原)の四名です。

各々のメンバーは、各々の役割と立場から、日常的に実施した管理状態の結果をまとめた一覧表、グラフ化あるいは数値化した集積データの結果、モニタリング結果、手順書の項目ごとにまとめた記録類を検証し、互いに意見を出し合い、既存の製造工程の隅々までの一貫性が保たれているか、原料及び製品の現行規格の適格性は評価できるのか、措置の妥当性は評価できるのか、管理状態の傾向には問題ないのか、見直しの必要はないか、再試験等の必要性はないか等々を検討しました。

改善策を探っていく

今回の照査においては、見直しの必要性や検討すべき措置はなく、現行の規格や手順についても妥当であることが確認できました。

ただし、外観試験等の試験結果の一部に多少のバラツキがみられ、従来は、原料の産地や採取時期、原料メーカーにおける粉砕方法等の違いに起因する致し方のない許容範囲内のバラツキとしていましたが、たとえ生薬製剤であっても、今後は原料の成形性に関する調査を実施し、改善策を探っていくことにしました。

より良い製品を生み出すために

定期照査は、1年間に集積した膨大な資料の一つ一つを検証する地道な作業ですが、現状の管理の実態の全容をつかむことができます。
品質の低下を未然に防ぐためにも、品質の向上のためにも大変有効であると考えています。

又、早期に品質の傾向を把握することができるので、もしも品質の低下が疑われる場合にも対策を十分に検討できます。
さらに製造の各担当者が集まり忌憚ない意見を出し合い、検討することで、連帯感が生まれ、製品への思いを共有することができます。
これからも皆で力を合わせてより良い製品を生み出していくことが大切と思っています。


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