>>会員登録いただくと生薬ブログ最新情報をメルマガにてお届けします!メルマガ登録で更に300ポイントプレゼント!

生薬の話

御嶽百草便秘薬の配合成分と効用

20210401suisen.jpg

 一昨年叔母からもらって植えたスイセンが、我が家の狭い庭で芽を出し、日ごとに生長しています。 何もしていないのに、春を覚えていて、すっと立っている姿が潔いので、毎朝心の中で「えらいね」と声をかけています。
 

さて、長年、当社が販売している御嶽百草便秘薬について綴ってみます。

 

御嶽百草便秘薬は、「自然に近いお通じを促す」のが特長の便秘薬です。

 御嶽百草便秘薬は、センナ末、ダイオウ末、オウバク末の三つの粉末生薬を配合して錠剤にしています。

 通常、生薬を用いる便秘薬は、センナ末とダイオウ末を配合して緩下剤(緩やかに作用する下剤)としますが、御嶽百草便秘薬は、そこにオウバク末を配合しています。
オウバクは、百草の主成分であり、苦味健胃、整腸、下痢止めに用いる生薬です。したがって、便秘を治すための製剤に、下痢止め効果のあるオウバクを配合するのは相反する組み合わせではないかと思われるかも知れませんが、オウバクを配合することで、腸内バランスを保つ、いわゆる胃腸の機能を正常に戻す働きのあるオウバクを、センナ、ダイオウに加えることで、瀉下作用をより緩やかな作用にしています。 オウバクには多くの薬用成分が含まれており、その薬効を共存させることで、緩やかに便秘の改善を促し、便通を整えます。

「センナ」ってどんな生薬?

 センナはマメ科の植物で、古くアラビアの医師によって使用され、欧米諸国で繁用されている緩下剤です。薬用としては、小葉を用い、センノシドA及びセンノシドBが主成分です。瀉下作用はダイオウよりも強く即効性があます。センナに熱湯を注ぎ15分程放置し、就寝前に服用します。そうすると明朝快便がつくということで用いられてきました。

「ダイオウ(大黄)」ってどんな生薬?

 ダイオウはタデ科の植物で、薬用としては根茎を用います。

注)神農本草経の下品(げほん)に収載され、緩下剤として多量に消費されています。センノシドはセンナと反対でセンノシドAがセンノシドBよりも多く、こちらは煎じて就寝前に服用します。便秘気味のタイプの健胃整腸の目的にも用いられています。ダイオウは便通の他に抗菌、利胆、止血、抗腫の作用もあります。
注)中国最古の薬物書である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」では、薬を上品(じょうほん)(毒がないので長期の連用が可能)、中品(ちゅうほん)(毒の有無を知って適宜用いる)、下品(げほん)(毒が多いから長期連用不可)の三品に分類しています。

「オウバク」ってどんな生薬?

 オウバクは百草・百草丸の主成分であり、ミカン科のキハダの内皮を薬用とします。「神農本草経」の中品に収載され、止瀉、苦味健胃、整腸、消炎、収斂として胃腸病に配合することで胃腸全体の機能を整えます。
 オウバクの薬効は有機化合物であるアルカロイド(窒素原子を含み、塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称)、苦味質、粘液質などの成分によるものですが、これらの成分の中でも特にアルカロイドのベルベリンが薬効の要となっています。
 ベルベリンには、胃腸機能の促進作用、抗菌作用、下痢止め作用、血圧降下、中枢神経抑制作用、抗炎症作用等、様々な作用があります。

御嶽百草便秘薬の服用方法と注意することは何ですか。

 成人は一回(2~5錠)で、一日一回就寝前又は空腹時に服用してください。ただし、初回は最小量を用い、便通の具合や状態をみながら少しずつ増量又は減量してください。

 先日、百草丸を長年ご愛用くださっているお客様から「この頃、どこも悪くないのに年のせいか、便秘気味で困っている」とのお問い合わせをいただきました。通常は百草丸を服用することで、便通が整うのですが、ほとんど外出することがないとのことでしたので、一日に10分でも散歩をされることをおすすめいたしました。そして、朝コップ一杯の白湯(10分ほど沸騰させた湯)を飲むことをおすすめいたしました。年齢と共に体の代謝機能が低下しているのではないかと思われたからです。そして、どうしても便通がつかないようでしたら、御嶽百草便秘薬を少量(1~2錠)就寝前に服用していただきたいと、また、この場合は、百草丸の服用は朝または朝と昼だけにしていただくようにとお伝えいたしました。

 便秘薬は、用法・用量をお守りいただき、便秘の時だけ服用していただく薬です。長期に継続して服用することで効き目が悪くなる傾向がありますので、便秘の症状が改善したら服用を止めてください。妊婦の方は、センナ末、ダイオウ末が骨盤内の充血を増強し、子宮収縮を促進するので服用しないでください。7歳未満のお子様には服用させないでください。
 御嶽百草便秘薬は、緩やかに作用する便秘薬ですが、胃腸薬の百草・百草丸に配合の成分よりも多少リスクの高いセンナ末を配合していることから、指定第2類医薬品です。初めて服用される場合には、慎重に服用していただきたく、当社のお客様相談担当者が応対させていただきますので、お気軽に問い合わせをいただきたくお願い申し上げます。
また、説明文書をよく読みご使用いただきたく存じます。

御嶽百草便秘薬」は、便秘や便秘に伴う頭重、のぼせ、肌荒れ、 吹き出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔の症状に働きかけ緩やかに便通を整える薬です。


日野製薬オンラインショップ

>>会員登録いただくと生薬ブログ最新情報をメルマガにてお届けします!メルマガ登録で更に300ポイントプレゼント!