キハダ
本社のキハダは男の子でした!
キハダの木に花が咲き始めました。
キハダは「雌雄異株」(しゆういしゅ)です。雌花と雄花を別々の個体につけることを示します。同じ木に雌花と雄花が咲くのではなく、一つの木には雌花のみ、あるいは雄花のみしか咲きません。雌の木と雄の木があると考えても良いと思います。
さて、弊社の本社には、大きく成長したシンボルツリーのキハダの木があります。
この木は一体、雌なのか雄なのか!?花の咲くこの時に、調べてみることにしました。
昭和51年、現在の本社を建て時に植えられたと伝わるこの木は、とても大きく、一番低い枝まで2メートル以上あります。更に、キハダの花は大変小さく、肉眼で見ても、雌雄の違いを見分けることができません。梯子に乗っても届かず・・・ということで、写真を趣味とする社員に望遠レンズのついた高性能カメラを持参してもらい、写真を撮ってもらいました。
その結果、シンボルツリーのキハダの木は、雄株であることを確認しました!男の子ということです!
古くからいる社員は、そういえば実がなっているところを見たことがない、とのこと。これが裏付けられたことになります。一方、雌株だと思い「房子ちゃん」と呼んでいた社員もいましたが、このたび花の観察により、決着することができました。
なお、弊社には、大きく成長したキハダの木が全部で12本あります。これらの木についても、雌雄を確認しました。その結果、雌株が2本、雄株が7本、花が認められなかった木が3本でした。
自然界のキハダは、雌株の方が少ないと聞いたことがありますが、同様の傾向が見られました。また、花が認められなかった木は、若い木もあれば、老木もあります。キハダは隔年結実(果樹の結実が多い時と極めて少ない時を1年毎に繰り返す現象)を示すため、これによるものなのか、樹齢によるものなのか、こちらも今後検証していきたいと思います。
木祖村の自然をよく知る方から、昨年はキハダの実のならない年だったが、今年はなるよ、と伺っています。ということは、今年は雌株に実がなるということ。これも楽しみに確認していきたいと思います。
キハダの雌花
キハダの雄花
キハダの雌花と雄花の比較(左:雌花、右:雄花)
雌花には、実の元となる緑色の子房があり、赤い柱頭があります。
雄花には、かたつむりの触角のようなおしべが5本あります。
※目盛りは1mmを示す。1と2の間で10mm=1cm
写真:撮影日 2021年6月10日、場所 日野製薬本社、撮影者 日野製薬社員