キハダ

森づくりの会社様とキハダについて

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国内産オウバク配合の百草丸づくりを継続するため、日本国内で生育したキハダを探しています。

今日は、木曽森林組合様のご紹介で、日本各地で森づくりをされている会社様とWeb会議をさせていただきました。

初めて会議をさせていただくにも関わらず、事前の情報を元に、既に様々な調査をしてくださっていました。

山林事務所の近隣に、チップ工場にキハダが持ち込まれることがあるとのことで、見学に訪れ、ドラムバーカーでのチップづくりの様子など、写真に収めて教えていただきました。本当に有難いことです。

キハダの内皮が生薬オウバクです。内皮は、梅雨時が最も採りやすい時期です。木が水を吸い上げ、外皮と内皮及び内皮と樹幹の間がむきやすくなるためです。昔は、梅雨の頃、山に入りキハダの内皮を採り、収入を得る木こりの方が多くいたと聞きます。しかし、今はそのような方も少なくなりました。一方、キハダを建材やチップなどの材として用いるためには、木が痛みやすい梅雨時ではなく、冬に採取する必要があるとのことです。しかし冬に切り倒され乾燥したキハダから内皮を採るのは至難の業です。その経験がある人を聞いたことがありません。そして、これが国内産オウバクの収穫量の増加を難しくします。生薬として用いるため内皮を採るだけでは樹幹を材として使えず採算が合わない、一方、材として用いるため冬にキハダを切ると内皮を採ることができない、というジレンマです。

今回のWeb会議でも、冬に切ったキハダからどうやって内皮を採るのか?が論点となりました。

弊社では、何とかその方法を編み出すために、現在調査・研究を行っています。様々な試行錯誤を繰り返し、材として用いたい方も、内皮を用いたい製薬会社もWin-Winの状態でキハダを採ることができますように、また生育に25年もかかるキハダそのものの全てが有効に用いられますように、良い方法を模索していきたいと思います。

先方の会社様には季節が良くなったら訪問させていただく予定となりました。大変楽しみです。

  

文章・写真:WI


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