ゲンノショウコ

センブリとゲンノショウコの栽培:畑が決まりました!

hino_blog_210305_fukujyuso.jpg(センブリとゲンノショウコの栽培:畑が決まりました!)

国内産の生薬を用いた薬づくり、の第一歩として、今年から、百草丸の原料の生薬のうち、キハダ、センブリ、ゲンノショウコの栽培を開始する予定です。センブリ、ゲンノショウコは畑で育てることも出来る生薬です。この土地を木祖村の中で探していました。

特にセンブリは草取りが非常に大変と聞いています。毎日こまめに草取りをすることが、栽培成功の秘訣とのことです。本社からそう遠くない場所で、社員が朝行って草を取れるところが良いなぁと考えていました。また、本来センブリの畑づくりは、前年の冬から行う必要があるそうです。耕耘して土をひっくり返し、冬の冷たい外気に触れさせることで、土中にある他の植物の種が凍みて、生えづらくなるそうです。これを冬の間何度か繰り返すことで、センブリが負けてしまう他の植物が生えにくくなります。もう年は明けていますが、早く畑を見つければ、木曽は寒いためまだ間に合うかもしれない、と言われていました。しかしもう3月に入ります。とにかく早く畑を見つけなくては、と少々焦っていました。木祖村のご担当の方からは、もしここが良いという土地があれば、直接声をかけた方が早いかもしれない、とアドバイスいただいていました。

そうこうしている間に、社員の一人が、別の社員のYさんの家の前に土地があるから相談してみたらどうか?とのこと。Yさんは本社の近くに住んでいます。早速相談してみたところ、家の前は他の目的で使用しているとのことです。しかし、その翌日には、家の裏手に良い土地があり、そこの人が良いと言っているよ!と連絡をくれました。

今日の昼過ぎ、早速、その畑を見せてもらうため行ってきました。Yさんの家の前で落ち合い、畑に連れて行ってもらうと、そこで長年ユリを育てて来た方を紹介いただきました。22年間ここでユリを育てて来た、昔は20,000本も植えて家の人や近所の人に手伝ってもらって栽培して出荷してきたが、歳を取って栽培量を段々減らしている、とのことです。6棟ハウスのある中で、1棟は数年前から、1棟は昨年から使われていないとのことです。センブリとゲンノショウコを育てる場所を探しています、とお話すると、いいよ、そういうことなら、ここを使ってください、とおっしゃってくださいました。

ユリを育ててこられた大事な土地の一部です。本当に有難いことです。更に弊社社員は、農業は全くの素人です。木祖村の気候や土のこと、畝づくりから播種、草取りや水やりまで、何も実地の経験がありません。それをお伝えすると、ユリの栽培について小学生の課外授業で毎年教えている、分かることがあれば教えるし一緒にやるよ、とのことです。色々教えていただける方がいるのは、もう願ってもみないことで、大変有り難いことです。天から与えていただいたようなご縁に心からうれしく感謝の気持ちで一杯になりました。

この日をもって、畑がようやく決まりました!こうなれば、あとは具体的な作業の開始です。本当に栽培が出来るのだろうか?土地が見つかるのだろうか?生薬の栽培をやるやると言って結局出来ないのではないか?と紋々としていたことが、一歩大きく前進したような気持ちです。
この日、野に福寿草が咲いていました。まだ茶色と灰色ばかりの野山に、黄色が明るく見えて本当にきれいでした。

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