日々の出来事

東日本大震災に関係する講演会

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9月10日(土)に危険学プロジェクトと実際の設計研究会共催の東日本大震災に関する講演会があり、参加しました。

麻布十番駅から歩いて六本木ヒルズの森タワービルに行きましたが、裏から入ったため講演会の場所がわからず、捜し歩いているうちに時間が過ぎ、会場に行くとすでに主催者の畑村先生のあいさつが始まっていました。約140名近い参加者で、最後部の席に 坐ることができました。

最初に、大槌町の自衛消防団員 鈴木亨氏による 「実際の大津波体験と後世へ伝えたい教訓」の話しがあり、3月11日に体験したことを動画の映像や写真を使って説明しましたが、痛ましい状況がよくわかり、過去の言い伝えを信じたり、防災設備への過信が被害を大きくしたこと、今後防災教育が重要であるという話が印象に残りました。

続いて、群馬大学大学院教授 片田敏孝氏による「東日本大震災にみる命の分岐点~命を守る主体的姿勢を与えた釜石市津波防災教育に学ぶ~」の講演がありました。陸地の大学の教授が海辺の都市へ行って大人を集めて防災に関する講演会をしてもなかなか受け入れられなかった苦労話に続いて、小中学生に対する「姿勢の防災教育(避難の3原則、①想定にとらわれるな、②最善を尽くせ、③率先避難者たれ)」を徹底させるまでの苦心の経緯の説明がありました。この結果、地震が発生した時に子供たちが防災教育で指導された通りに自発的に率先避難行動を起こし、子供たちの行動に引き連れられて助かった大人もいたようです。

片田先生の話を聞いて二宮尊徳の「積小為大」という言葉を思い出しました。長年積み重ねた防災教育によって、子供たちの命を救うという素晴らしい結果を生み出したことになります。

最後に東日本大震災の事故調査検証委員長の畑村先生の話がありましたが、立場上、立ち入った話はありませんでした。実際に現地へ行って調査をしていることによる影響か、3月に先生の話を聞いた時と若干変わったところもあるように感じました。

講演会の後、近くのレストランでの20数名の懇親会にも参加しました。


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