日々の出来事

京都にある松下 真々庵を訪れて

11月16,17日の2日間京都に行ってきました。右の写真(天授庵本堂前庭)のように京都は紅葉の見ごろを迎えていました。

16日に志ネットワーク代表の上甲晃氏に招待されて松下 真々庵を訪れました。上甲氏は松下政経塾が設立された時の副塾頭(塾頭は松下幸之助氏)で、現在は青年塾を開き、若者たちが志を持って行動できるように育成に力を注いでおられます。全国に1000人以上の門下生がいるということで、その熱意には感服いたします。

真々庵は松下幸之助氏が昭和36年(1961)に社長を退き、会長に就任したのを機にPHP活動を再開するために求めた別邸です。現在はパナソニックが所有し、迎賓館として使用されています。

上甲氏と待ち合わせをしたホテルから歩いて真々庵に向かいました。受付で記帳した後で、真々庵の樋野支配人に案内していただき、建物の中に入ると赤く色付いたもみじと緑の木々が織りなす素晴らしい庭が一望できました。東山を借景にし、庭の真ん中に琵琶湖疏水から引き入れた池があります。この庭は7代目小川治兵衛が明治42年(1909)に造園したものですが、幸之助氏は自らの感性と哲学をもとに川崎幸次郎氏と改造した庭園です。

庭園に降りて歩いてみて幸之助氏の感性と哲学に触れたような気がしました。歩道は固く敷き詰められた白砂で覆われています。見学者が回って戻ってくる間に、わからないように足跡を均しているとのことです。歩道にも歩道以外にも雑草は一切なく、落ち葉も掃き清めた後に落ちた葉が数葉あるくらいでした。木々の間は一面の苔で覆われていました。苔もいろいろ種類があるようで、冬は、伊那食品の塚越会長が集めて提供された赤松の葉で覆って保護しているとのことです。庭の一角に茶室がありました。その向かいに伊勢神宮の内宮を模した根源社と呼ばれる社があり、「宇宙の根源」は幸之助氏の哲学の根底をなすものです。この社から見る庭は趣を一変し、社とスギの木立と白砂で覆われた、神々しい風景の庭園です。

この後、茶室で抹茶のおもてなしを受けました。最初は楽茶碗で一服しました。茶道の心得が不足していたなと反省させられたひと時です。幸之助氏は日に5,6回お茶を飲みながら、思索をされていたようです。

最後に、地下室にある人間国宝の作品が飾れれている展示室を案内していただきました。樋野支配人は各人間国宝の方々に直接会って、心根や技法の工夫について学ばれたということで、各作品と製作者について懇切に説明していただき、鑑賞しただけではわからない価値についての理解を深めることができました。

幸之助氏亡き後も、庭園の維持とおもてなしの心にあふれた応対を続けておられるパナソニックの社員の方々の志の高さにも感動いたしました。

このような素晴らしい機会を与えていただいた上甲氏と書物などではうかがい知れない幸之助氏の日常の様子や哲学の説明を懇切にしていただいた樋野支配人に厚く感謝申し上げます。