日々の出来事

畑村先生と熱海輪講会

Hatamura.jpg(畑村先生と熱海輪講会)

毎年11月上旬に畑村洋太郎先生の関係者、教え子、中尾政之先生の研究室の修士・学部生が熱海に集まって輪講会を行っています。60歳代後半の畑村先生を含む60歳代の企業人から20代の若者まで、幅広い年齢層の人が集まって、現在従事している仕事に関係するテーマを持ち寄って、発表し討議します。最終日には畑村先生の講演があります。夜は大宴会の後、部屋で老若が酒を酌み交わしながら親睦を深めます。毎年多様なテーマについて話を聞き、若者たちの新鮮な意見が聞けるので、脳が刺激を受け、頭がリフレッシュされて若返った気がします。

畑村先生のお話によると、AV,情報通信、白物家電、半導体の各分野のグローバルなシェアは日本企業でなく、韓国企業であるということで、このままでいくと日本企業はますます世界から取り残されていくということです。これは韓国の企業は世界の各地域に出向いて、お客様の要望を的確に把握し、かつ迅速に要望にこたえているが、日本の企業は技術は優秀であるが、ある地域のお客様からみると過剰に装備された製品で価格も高いので、韓国企業に水をあけらつつあるということです。いいかえれば、日本の企業は、日本のお客様の声を反映した優れた機能で、高品質の製品を世界に向けて提供しているが、それは日本人向きであって、必ずしも世界各地域の要望にはこたえていない過剰機能・過剰品質の製品であるということです。納得できますが、非常に残念です。やはりお客様の声に真摯に応えることというモノづくりの原則が大切であると、改めて実感しました。

詳しくは「危機の経営」講談社に説明されています。


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