木曽の便り

日野薬草園の開園

Yakus091.jpg(日野薬草園の開園)

木曽町三岳の御嶽神社里宮の近くに1500平方メートルある社有地をこの地にふさわしい施設として生薬園を開園しようと計画し、本年5月から造成を開始し、養命酒薬用植物栽培試験場等から譲り受けた約70種の薬草を植えました。6月8日に開園式を行い、手の空いている社員と百草・百草丸の原料のキハダの植樹をしました。

江戸時代に尾張藩の直轄地であった木曽地域は、山村代官の医師の三村道益や尾張藩本草学者水谷豊文などの調査研究により、薬草の宝庫として知られるようになりました。木曽地域には現在も約750種類の薬草木があります。

1792年に御嶽山王滝口を開山した普寛行者が百草の製造方法を村人に教えたという言い伝えがあります。開山230年を迎えるまでに、その遺徳を偲び、230種の薬草を生育します。

Yakus092.jpg敷地内をいくつかのゾーンに分けて、車道沿いには行き交う人の目を楽しませるために花木を植え、伝承薬ゾーンには百草丸の原料のキハダ、リュウタン等を植える予定です。これ以外にハーブゾーン、代表的薬用植物ゾーン、山菜ゾーン、敷地内を流れる小川沿いに水生植物ゾーンを設ける予定です。各薬草には学名や生薬名を表示したプレートをつけ、見学者が何の薬草か分かるようにします。歩道には百草・百草丸の抽出工程ででた原料のキハダの残滓のチップを引きつめました(左の写真の黄色い歩道)。キハダのチップにより、防虫と雑草が生えるのを防ぐ効果があり、更に、歩くときに足にやさしい効果があります。

御嶽山麓を訪れる人たちの憩いの場、あるいは、研究者の学習の場となることを願っています。


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