日々の出来事
数に強くなる
畑村洋太郎先生の最近の著作のなかに「数に強くなる」(岩波新書)があります。
いつも先生の思わぬ視点にびっくりし、感心するが、この本の中でも「人間の五感は対数的にできていて、3元ではないか」という仮説・分析には納得するとともに、どうしてこのようなことに気づくのかとびっくりします。興味ある方は是非ご一読することをお勧めします。
この本の「数の感覚をみがく」という章の中で、「名人技というほどでもないが、筆者にもパッと見てドンピシャにできることがある。「日野百草丸」の数当である。「日野百草丸」とは、筆者が昔から胃腸の常備薬として愛用している生薬である。木曽の御嶽山の土産に使われてきた。百草丸はキャビアのような黒い小粒の丸薬で、1回の服用につき20粒を飲む。ただし、ビンを開けるとザラッと出てくるので、最初のうちは20粒に選り分けるのが大変である。筆者も飲み始めの頃は、一粒ごとに数えていた。しかし、面白いもので、長年愛用するうちに、いちいち数えなくても、目見当でドンピシャ選り分けられるようになった」と語っています。
20粒を数えるのは大変だというお客様には計量用のスプーンを差し上げていますが、手で数えることは数の感覚をみがくのに役立つということもお客様にお伝えしたいと考えています。