キハダ

分収造林のキハダの調査

hino_blog_210305_kihada.png(分収造林のキハダの調査)
まだ寒い3月5日の午前中。昔、創業者の日野文平の時代から、木祖村の奥地の分収造林(国有林の貸出地)に植林してきたキハダやヒノキの生育状態を調査するため、現地まで行ってきました。
植林後、数年間は下草刈りなどの管理を行っていたものの、その後はほぼ成り行きで生育している森です。どのような状態になっているのか、本格調査を開始するための第一回目の下見、が今回の位置付けです。当時植えた木がどのようになっているのか、わくわくしながら出かけました。
今回の調査は、木祖村役場の産業振興課様、木曽森林管理署藪原森林事務所様、木曽森林組合様にご協力いただき、10名もの調査団となりました。大変心強く有難いことです。9時に弊社本社に集合し、段取りを確認し、出発しました。 
今日は、奥木曽湖を木曽川の源流方面にさかのぼった場所へ行きました。途中、雪が少し残り、湖の湖面も凍結していました。
そして見に行った分収造林。生育はやはり少し厳しい状況でした。育っていないわけではないですが、まだまだ大きくはないです。そして他の樹種が沢山生えていました。
山に木が育つには、陽光、土壌、温度、湿度と様々な条件が重なることを改めて認識しました。そしてやはり自然のものは自然のもの。人間もそうですが、ここでこう育ってほしい、といくら願ってもそうはいきません。それぞれの木々のあるがまま、成るように、その土地や環境に応じて育っていくということと思います。
キハダは百草や百草丸の原料です。これを山に植えた創業者の日野文平は、将来の世代が困らないようにと考えたものと思います。現代の私ども社員も、創業者も森や土、水への思いを受け取り、次の世代へつなげていかなくてはなりません。木曽の森を残す、土を残す、豊かな水資源を残す、と実質のものが残されていることに感謝し、新たな時代を切り開いていきたいと思います。
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文章・写真:WI


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