縁(えにし)
2018年10月
今年は天候不順な日が多くありました。
住まいは海抜約千メートルのところにあり、木曽節の中で「夏でも寒い ヨイヨイヨイ」と唄われているような気候なので、家にクーラーを設置してありませんでしたが、今年の夏は異常に温度の高い日が続き、いよいよクーラーが必要と感じる日がありました。
今年も七月二日に御嶽山の登山道整備を行いました。黒澤口は御岳ロープウェイを降りた七合目から八合目までの登山道の緩んだ枕木を動かないようにするために釘や杭を打って補強をしたり、水はけを良くするために溜まった土を取り除いて水路を作る作業をしました。八合目の女人堂で昼食を取った後、九合目の石室山荘に向かいました。例年は八合目中社を過ぎた辺りに雪渓が残っていて滑らないように注意して歩いていましたが、今年は暑さの影響で、雪渓が全くなく、その先の登山道沿いに生えている桜の木はこの時期に花が咲いていますが、今年は花が散ってしまったのか、桜の花を見ることができませんでした。御嶽山噴火が起こった十一時五十二分に黙とうをしました。石室山荘で休憩後に二ノ池に行きました。噴火の影響を受けた二ノ池本館の建て替え工事が行われていました。ヘリコプターが約十五分ごとに二ノ池の建築用材を下ろした後、取り壊された剣が峰頂上山荘の用材を積んで御岳ロープウェイに運んでいました。
夏山の期間に、剣が峰頂上周辺の復旧作業が進み、頂上山荘の跡地にシェルターと慰霊碑が設置されました。九月二十六日に、一部規制が解除され、十月八日まで剣が峰頂上に登ることができるようになりました。九月二十七日に木曽町による慰霊式典が行われました。
来年の夏山期間も規制が解除され、剣が峰頂上奥社も再建されることが想定されるので、登山道整備の日、および、開山祭と閉山祭の日に、剣が峰頂上に登ってみたいと思っています。
ただ、二ノ池までの登山で感じたのは体力の衰えです。例年は登山に備えて五月頃から神社の石段を上って足を鍛えたりしていましたが、今年は全く鍛えていなかったので、足の進みが遅く、同行者からだいぶ遅れて二ノ池に着きました。以前、この欄で紹介した自彊術体操を怠るようになったのも影響しています。自彊術体操は、手技療法士の中井房五郎氏が考案し、大正五年(一九一六年)に発表された、三十一の動作からなる体操で、約十五分かかります。
公益社団法人 自彊術普及会のホームページでその内容を知ることができます。
http://www.jikyou.com/index.html
九月中旬から十月初旬の人間ドックに備えて、NHKから購入した自彊術体操のDVDを見ながら三十一の動作を毎晩行いました。そのおかげで体調が良くなりました。
このところ記憶力の衰えを感じたので、脳の検査も受けましたが、知力は全く問題がなく、記憶力の衰えは年相応で問題ないと言われたのでほっとしています。しかし、以前はメモを取らなくても問題なく対応できましたが、記憶力の衰えに対応するためには、メモを取ることの重要性を感じています。体力の衰えを防ぐための自彊術体操のように、記憶力の衰えを防ぐ方法も見つけ出して、家族に迷惑をかけない平穏無事な日々を送るようにしたいと考えています。