日々の出来事
一里塚石碑銘文指導会
江戸時代に中山道は主要街道の一つで、旅人の便宜のために一里ごとに道の両側に、巾30尺(約9メートル)、高さ15尺(約4.5メートル)の塚があり、目印となるように松などの木が植えられていました。
木曽路には22か所の一里塚がありましたが、自然災害、鉄道・道路の敷設などにより、当時の面影が残っているところは余りありません。何も痕跡がないなどの10か所の一里塚跡の目印機能復元のために、昨年度は鳥居峠、吉田、下在郷、金知屋、大妻籠の5か所の一里塚跡に石碑を設置しました。今年度は、若神子、押込、橋戸、宮ノ越、出尻の5か所の一里塚跡に石碑を設置する予定です。
各一里塚跡のある地区の楢川中学校、日義小学校、福島中学校、の協力を得て、石碑に刻む「地名 一里塚跡」という銘文を子供たちに書いてもらいました。その中から各一里塚ごとに3点の優秀作品を選び、昨日(8/18)、子供たちに集まってもらって、木曽郡民会館で、永島玄谷先生と木島秀夫先生による指導会を実施しました。
最初に、子供たちは3枚の用紙に一里塚跡を書き、そのなかから一番良いと思う作品を永島先生のところに持っていき、指導を受けました。
冷房が効いていない会場で、子供たちは集中して、一心不乱に書き続けました。熱中症にならないようにおんたけ茶を用意しておきましたが、一段落するまで、だれも取りに来ようとしませんでした。
一里塚跡を書き終えた後、地名を書く作業に移りました。これも何枚かに書いたあと、永島先生の指導を受けました。最後に自分の名前を書き、これも指導を受けました。
子供たちの個性を活かしながら、修正した方がよいところを、理由を明確にする永島先生の指導と子供たちの改善努力により、いずれも素晴らしい出来栄えになりました。
各一里塚ごとに最優秀作品を選んでもらいましたが、先生たちも選考に苦慮しておられました。
最後に表彰式を行い、最優秀作品と優秀作品の生徒たちに、表彰状と記念品を渡しました。そのあとで、先生と子供たちと記念写真を撮りました。後ろに飾ってある大きな文字の作品が指導を受けて完成した作品です。
石碑の表面には最優秀作品の銘文を彫り、裏面には最優秀作品の生徒の名前と協力者として優秀作品の生徒の名前を刻みます。何百年に渡って残るので、子供たちには良い記念になると思います。今年の10月頃に設置する予定です。