日々の出来事

キハダ生育調査

Kihadas1.jpg(キハダ生育調査)

今年の5月に胃腸薬の百草・百草丸の原料のキハダの植樹をしました。

今日、日大の桜井教授が4人の学生を連れて、生育状況の調査にきました。このうち二人の学生は植樹にも参加し、その後毎月生育状況調査に来ています。前回の報告では、急斜面のところに植えたキハダはカモシカなどに葉が食べられているという報告があったので、私も状況を知りたいと思い、午前中調査に同行しました。

桜井教授から、このような場所に植えても育たないとか、苗木の上に生えている熊笹などは刈り取って日がさすようにしないといけないなどの植樹・育林上の基本や、生えている木々の特徴などいろいろと教えていただきました。

Kihadasa.jpg学生の報告にあったようにキハダの何本かは、葉が見事になくなっていました。その原因の一つは左の写真のようにアゲハチョウの幼虫に食べられてしまったことが原因です。

急斜面に行くとかなりの数の木の葉がカモシカに食べられていました。その近辺に生えているヒノキの何本かは熊に皮をむかれていました。このような被害を受けたヒノキは材木として使えないということでした。

今回の調査で感じたのは、やはり獣の結界があるのではということです。急斜面では熊やカモシカによる被害はありますが、そこから下ではまったく獣の被害はありません。結界から上は獣と共生していき、うまく育ったら儲けものというくらい割り切った方がよさそうです。

私が子供のころは、多くの人が植樹・育林の仕方についての心得を知っていたと思いますが、今は、専門家に頼るしかないようです。この場所での植樹・育林で得た知識や技術を蓄えていき、今後の他の場所でのキハダの植樹・育林に役立てていく所存です。


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