木曽の便り
キハダ内皮の採取
伊那市の方からキハダが大きくなったので譲りたいという連絡があり、今日、王滝村の藤本林業さんに採取に行ってもらいました。
私が10時頃に住宅地の一角にある現地に到着したときに、すでに2本のキハダが伐採されていましたが、写真のように5本のキハダは伐採されずに残っていました。藤本社長と社員2名の方が作業していましたが、キハダの内皮をはぐことは経験していないようでした。5月にTBSの取材でキハダの皮を少し剥ぐ様子を見たことがあり、その体験もとに、伐採したままにしておくと皮が硬くなるので、すぐはいだ方が良いということを伝え、皮はぎ作業に入ってもらいました。
まず最初に外皮をはぎましたが、意外とすんなりとはげたので、作業をされた人たちもびっくりしたようです。
続いて真黄色の内皮に覆われた丸太の内皮をはぐ作業を始めましたが、これも左の写真のようにすんなりとはぐことができたました。コツがわかってきたのかその後はスムーズに皮はぎ作業が進められました。この内皮を煮詰めると百草・百草丸のもとになるオウバクエキスができます。
日野文平名誉会長が約30年前に3万本のキハダの苗木を配ったのが、このように大木に成長し、その内皮が当社に戻ってくるという循環が実現できて、大変うれしく思っています。