木曽の便り

地龍

hino_blog_220108_1.JPG(地龍)

今日、木曽町三岳の直営店舗を訪れたお客様から「地龍(じりゅう)はないかね」とご質問をいただきました。

昔は農作業をしながら作っていた、風邪かなと思ったときに飲むと熱がすぐに下がる、自分でつくるのは大変だから、とのお話でした。

「地龍」とは、ミミズを乾燥した生薬で、古くから解熱剤として利用されてきました。
ミミズと聞くと驚かれる方もあるかもしれませんが、最古の薬物書とされる「神農本草本草経」の下品にも収載されている生薬です。
日本でも、古くからミミズは民間薬の解熱剤として用いられてきました。

ミミズは、落ち葉や枯れ葉などを食べ、その糞が肥沃な土壌の元となります。ミミズのいる畑で育った野菜は美味しいと言われます。その見た目によって敬遠されることのあるミミズですが、人の暮らしに密接に関わってきた生き物です。

残念ながら弊社では地龍のお取り扱いがなく、誠に申し訳ございません・・・とお答えしたところ、それじゃあしょうがない、自分で作るかね、と笑っていただきました。自分の健康は自分で守る「セルフメディケーション」は、新しい概念ではなく日本では古くから行われていたことを改めて感じました。


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