センブリ

センブリ畑の作業はじめ:草取り

hino_blog_210311_senburi.jpg(センブリ畑の作業はじめ:草取り)

今日はセンブリ畑の作業はじめ。草取りを行いました。

  

作業はじめにふさわしく、雲一つない晴れた、空気の冷たい、清々しい日です。センブリ畑の作業はじめということは、国内産の生薬を用いた薬づくりの第一歩を踏み出す、ということです。朝からワクワク楽しみです。

  

朝礼が終わり、会社の倉庫から熊手や鎌、手押し車などの道具を出して車に積み込み、8時半に社員3人で畑に行きました。3人とも畑なんて初めて。1人は実家に畑があり手伝いをしているそうですが、主体的に育ててはいないとのこと。ましてや生薬を育てるなんて全員初めてのことです。でも初めてだからこそ楽しいような気もします。全員やってみようという気持ちだけはあります。

  

今回お借りした畑は、本社から車で5分ほどの木祖村小木曽地区にあります。

ここでユリを22年も育てていた方が、歳を取られてユリの栽培量を減らされる、ということで、貸していただけることになりました。本当に有難いことです。1年間は何もしていないそうで、背の高い草が生え、枯れて倒れています。これをまずは取り除くところから始めました。

  

熊手を使って、草をかいては、数か所に集めていきます。枯れているとはいえ、重さがあります。かいては集めを繰り返しながら、どこへ最終的に集めようか、と相談しながら進めていきます。厚着をしてきましたが、早速暑くなります。

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草をかいた時に出て来た土が、黒く、ふかふかしていたことに驚きました。植物が大変良く育ちそうなきれいな土です。そして既に小さな葉がいくつか出ていました。まだまだ朝は零下の木祖村ですが、枯草が上をおおっていたお陰で温かく、下から芽が出て来たのだと思います。

  

土の善し悪しは良く分かりませんが、素人目にも何か良い雰囲気を感じます。これは良さそうな土だね、良かったね!、と言いながら、どんどん草かきを続けます。

  

先日、原料メーカーさんにお邪魔した時に、高知県にセンブリを大変上手に育てられる方々があり、この方々は田んぼにセンブリを植えているとのお話を聞きました。センブリは病気にかかりやすく、田んぼ→センブリ2年→田んぼ、と連作しないようにされているのだそうです。田んぼにすることで、水を入れて流すため、病原菌が土の中に溜まらないのではないか、とのお話。今回お借りしたこの土地は、昔、田んぼだったそうです。その後ユリを育てるためにメンテナンスを欠かさずに来られたと思います。

「センブリ栽培は、99%失敗する」という衝撃の数字を、生薬栽培の専門家の方から聞いています。でもこの土なら上手くいくのかもしれない、と素人ながらうれしく感じました。

  

枯草にまだ根がついているものもあり、熊手で取りきれないものは、手で抜きます。作業をしていた社員の1人が、土が一緒に沢山取れてしまって勿体ないな、いい土なのになぁ、と言いました。「土がもったいないと感じるのは初めて」とのこと。本当にその気持ちは良く分かります。1本でもセンブリが生えてきてほしく、このためにはしっかりした環境づくりをしたい。こんなにふかふかして黒々した良い土なら、そのまま残しておきたい、ということです。

  

枯草を数か所に集めたところで、今度は畑の端っこの方に、集めた枯草を持って行き、山積みにしました。家に畑がある社員が、熊手でくるくるくるっと枯草を巻き、上からぎゅっとさして、ひょいっと持ち上げて、一回に大量に持って行きます。おお、さすがやるなぁ。他の2名はうまく出来ないので、ひたすら残った枯草集めに専念しました。

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2時間ほど作業をして、今日は終了です。耕耘まで行う予定でしたが、次回に変更となりました。

  

次回は、耕運機をお借りして、やり方を教わりながら、耕耘作業を行う予定です。

   

【今日の作業】

・作業時間:8:30~10:30
・作業内容:草取り
・作業者:3名(製造部 - 工場長、担当1名、本社 - 1名)

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草取り後の畑


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